大豆の機能性について
飽食の時代と言われる現代を迎え、これまで食品に求められてきた栄養性に加えて、健康に与える機能性が脚光を浴びるようになってきました。
特に高血圧や骨粗鬆症等、生活習慣病といわれる疾病では、食習慣との関連性が否定できなくなっており、健康を食生活の面から支えていく考え方が一般的になってきました。
中でも近年、大豆についても機能性成分に関する研究が大きく発展し、健康食品としての大豆が注目されるようになってきました。
大豆には多くの機能性成分が含まれていることが判明し、色素の一種であるアントシアニン、ポリフェノール、食物繊維に限らず大豆イソフラボンやGABAといった成分がバランス良く含まれている大豆は、栄養源よりとしてむしろ機能性面で大きく注目されています。
■生活習慣病に対しての機能性
■化粧品としての機能性
参照(こちらから大豆の機能性を検索して下さい) → 農林水産省HP
大豆は機能性成分の宝庫
イソフラボン
●イソフラボンは、大豆胚芽に特に多く含まれるフラボノイドの一種です。その化学構造が女性
ホルモン、エストロゲンに似ており、体内でエストロゲンと似た働きをする植物性エストロゲン のひとつです。
そのため、 エストロゲン分泌が減少した場合の、骨粗しょう症防止、卵巣欠落症状の緩和、
さらには抗酸化作用による動脈硬化防止の効果があるとされています。 イソフラボン摂取で、エストロゲン不足をある程度補うことができ、症状緩和につながります。
また、大豆イソフラボンのゲニスチンには、がん細胞が作り出す新生血管を阻害する作用があるため、がんの予防にも効果的とされています。
エクオール
●エクオールは、最近注目され始めた機能性成分で、更年期障害などの改善効果があるとされるほか、がんの予防や免疫機能への影響も研究されています。エクオールは、大豆の中の大豆イソフラボンが腸内細菌によって分解されることで腸内で作られます。
GABA
●GABA(ギャバ)とはγ‐アミノ酪酸(Gamma Amino Butyric Acid)の別名で、動植物をはじめ私たちの体内にも広く存在する、天然アミノ酸のひとつです。アミノ酸は通常、体のたんぱく質を構成するものですが、それらとは異なり、GABAは主に脳や脊髄で「抑制性の神経伝達物質」として働いています。 興奮を鎮めたり、リラックスをもたらしたりする役割を果たしているとされます。
近年では、ストレス対策の他にも、ギャバは多くの作用が期待され注目を集めている成分です。 小学生の学習ストレスの軽減効果の学会発表などもあり、その他にもメタボリックシンドロームの脂質代謝に対する影響も研究されています。
アントシアニン(特に黒大豆)
黒大豆の黒い皮の色素にはアントシアニンという成分が含まれています。アントシアニンはブドウやブルーベリーなどにも多く含まれています。■抗酸化作用
これは体内の活性酸素を除去する作用です。
活性酸素は、紫外線、ストレス、排気ガスなどで作られます。過剰に発生すると、私たちの体に悪影響を与え、結果ガンや動脈硬化を引き起こすことになります。
アントシアニンはこれらを防いでくれます。
■視力向上作用
目の網膜は、光をとらえるとロドプシンという物質が分解されてビタミンAになり、もう一度ロドプシンが再合成されるという循環が起こります。アントシアニンは、ロドプシンの生産能力を高めて、この循環能力を高めてくれます。
■肌を美しくする効果
アントシアニンは、皮膚に含まれているコラーゲンどうしを結びつけ、その働きを強くします。その結果、肌の張りやツヤが良くなります。